海外不動産協会コラム(2022年8月16日発行)

【ASEAN】2022年6月のASEAN主要国のインフレ率、タイ、シンガポール、フィリピンで6~7%の高水準に


ASEANのインフレ加速が止まらない。2022年6月の消費者物価指数(CPI)の上昇率(前年同月比)は、ラオスで23.6%と前月の12.8%から大幅に上昇した。
また、タイで7.7%、フィリピンとシンガポールでいずれも6%を超えるなど、高水準を記録した(添付資料表参照)。

ラオスでは、前月に続き石油価格の上昇に加え、現地通貨キープ安の進行により物価上昇が加速した。ガソリン、金、輸入食品の価格が大幅に上昇しているほか、国内で生産する農産物も、肥料など生産に必要な資材の輸入依存度が高く、生産コスト上昇を招いており、政府は資材の国産化に向けた取り組みを急ぐ。
タイは、2カ月連続で7%台となった。商務省は、液化石油ガス(LPG)価格や電気料金の値上げ継続に加え、エネルギー価格の上昇が食品など様々な商品、サービス価格に転嫁されたことが影響したとみる。他方、コメや果物の価格が下落したことで、前月比の伸びは緩やかになった。

シンガポールは、前月から上昇率が1.1ポイント増の6.7%となり、2008年9月以降で最も高くなった。自動車やガソリン価格のほか、マレーシアの禁輸措置を受けて鶏肉の価格が大幅に上昇した。通貨金融庁と貿易産業省は、今後数カ月にわたりインフレ圧力の高い状況が続くとみる。その理由として、主要コモディティ市場の供給制約と労働力不足を受けた世界的なインフレ率上昇により、シンガポールの輸入価格への上昇圧力が続くと予想されること、また、国内の労働需給の逼迫により賃金が上昇し、国内消費が堅調に伸びる中、企業が様々なコスト上昇を商品価格に転嫁する可能性があることを挙げた。

フィリピンは、前月から0.7ポイント増の6.1%上昇となり、2018年11月以来の高水準になった。交通・輸送費や食品・非アルコール飲料などの値上げが影響した。フィリピン中央銀行は7月15日、政策金利を年2.5%から3.25%に引き上げた。利上げは5月、6月に続き3カ月連続で実施された。
インドネシアは、2022年3月以降徐々に上昇し、6月は4.4%となった(添付資料図参照)。食品の価格上昇が主要因で、2017年7月以降で最も高くなった。ベトナムとマレーシアは、2~3%台の低い水準で推移してきたが、いずれも上昇傾向にあり、6月はいずれも3.4%となった。

海外不動産協会:JETRO記事より
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記事の通りなのですが、いよいよASEANでもアフターコロナということで経済が上向いてきました。もちろんコロナ前までの水準に至ってはいませんが、それでも世界的な物価高もあり、ASEANがこれに乗じて経済の後押しになっているかもしれません。

私も先月フィリピンに行き、来月にはタイに行きますが、物価高がモロに影響を受けそうで、今からビクビクしています。しかし、考えておかないのは、「日本だけで資産を持っていて良いのか?」「外貨を稼ぐ方法を持っておいた方が良いのでは?」ということです。

ここきて円安が加速していますから、そういった選択肢を考えるきっかけになるかもしれません。

以上