海外不動産協会コラム(2021年9月2日発行)

海外不動産協会コラム(2021年9月2日発行)

【マレーシア】マレーシア首相辞任 連立政権1年半で崩壊

マレーシア王室は8月16日、アブドラ国王がムヒディン首相から辞表を受け取り、辞任に同意したと発表した。ムヒディン内閣は16日付で総辞職した。閣僚や与党議員の相次ぐ連立政権からの離脱表明で連邦議会下院の過半数を割り込むことが確実になり、政権維持が困難になった。新型コロナウイルスの感染拡大が続く中で、2020年3月に発足した連立政権は約1年半で崩壊した。

アブドラ国王は8月16日、次の首相が決まるまでムヒディン氏を暫定首相として、引き続き職務にあたらせることも決めた。ムヒディン氏は8月16日のテレビ演説で「私は議会の過半数の支持を失った」と述べ、憲法の規定に従い辞任すると表明した。

後任の首相候補にはイスマイルサブリ・ヤーコブ副首相らの名が挙がっている。野党勢力はアンワル元副首相を首相候補としているが、現時点で首相を決める下院の過半数の支持を得ている候補はいないとみられる。マレーシア憲法は「国王が下院議員の過半数の信任を得ていると判断した議員を首相に任命する」と定めており、今後政党間の多数派工作が激しくなる見通しだ。

ムヒディン政権を巡っては、7月に与党連合の一角を占める有力政党の統一マレー国民組織(UMNO)が政権離脱を発表し、危機が表面化した。アンワル氏ら野党からの辞任要求も日増しに強まっていたほか、これまで続投を容認してきたアブドラ国王との溝も深まっていた。ムヒディン氏は8月13日のテレビ演説で議会改革などを約束し、野党に協力を呼びかけた。ただ、野党は応じず、打つ手がなくなっていた。

海外不動産協会:日本経済新聞記事より
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前回のコラムでも書きましたが、この辞任と同時にMM2Hの条件変更も発表されています。それくらいマレーシアの状況が悪くなってきている、ということでしょう。世界各国でコロナの影響が響いており、混迷を極めています。

以上