海外不動産協会コラム(2021年8月12日発行)
海外不動産協会コラム(2021年8月12日発行)
【シンガポール】不動産情報サイト、米で上場予定
シンガポールの不動産情報ポータルサイト大手プロパティーグルは24日、米ナスダックに上場する特別買収目的会社(SPAC)のブリッジタウン2ホールディングスと企業結合を実施すると発表した。ブリッジタウンとの統合を通じ、ニューヨーク証券取引所に上場する計画だ。
上場が実現すれば、統合後の企業価値は13億5,000万米ドル(約1,490億円)、株式価値は17億8,000万米ドルにそれぞれなると見込んでいる。統合手続きは来年1~3月期にも完了する。ブリッジタウンは、香港の民間投資グループ、パシフィック・センチュリー・グループと米国の投資会社ティール・キャピタルが設立した企業だ。
プロパティーグルには、主要株主であるKKRやTPGキャピタル、REAグループが計7割超を出資している。上場後も統合会社への出資比率は変わらない。
プロパティーグルは2007年設立。東南アジアで有数のプロップテック(ITを活用した不動産サービス)企業として、域内最大規模の不動産情報サイトを運営している。
シンガポール、マレーシア、ベトナム、タイでは業界大手の地位を確立。1カ月当たりの掲載物件数は280万件超、閲覧者数は3,700万人だ。
5月には、オーストラリアの同業REAグループからマレーシアとタイの事業を買収すると発表するなど、東南アジアで事業拡大を加速させている。米国での上場を果たすことで、調達資金を既存事業の拡大や合併・買収(M&A)に充てる意向だ。
業界関係者の間ではこれまで、プロパティーグルが新規株式公開(IPO)を実施するとの予想が広がっていた。
シンガポール企業による米国上場では、配車サービス大手グラブがSPACとの合併を通じ、ナスダック市場に上場する計画だ。年内に合併が完了するとみられる。
海外不動産協会:NNA記事より
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ついに東南アジア発の不動産ポータルサイトが上場するまでに至りました。日本ではアットホームやSUUMO、そしてLIFULL HOME’Sなどが有名ですが、東南アジアにおいてもこれらの果たす役割は非常に大きいですし、私自身もよく利用しています。
実際問題、東南アジアの不動産マーケットというのは中々掴みづらく、全体のマーケットという意味では銀行や調査会社が発表していますが、足元の実勢価格や賃料というのは非常に見えにくいです。
そういう時に現地のポータルサイトというのは一定の相場感を測るのに助けになりますので、ぜひチェックしてみてください。
以上