海外不動産協会コラム(2021年5月6日発行)

海外不動産協会コラム(2021年5月6日発行)

ASEAN、ミャンマー軍に暴力の停止求める 対話仲介の特使派遣など合意

東南アジア諸国連合(ASEAN)は4月24日、インドネシア・ジャカルタで、ミャンマー情勢を協議する臨時首脳会議を開いた。会議にはミャンマー軍のクーデター後初の海外訪問となる軍トップのミンアウンフライン総司令官も出席。ASEAN加盟国首脳はミャンマー国内での暴力的な取り締まりをやめるよう求めた。

海外不動産協会: NNA記事より
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ミャンマーの情勢が全く落ち着きません。現在、2021年2月1日以降で700人以上が殺害され、数千人が拘束されている状況です。ミャンマー軍はデモ参加者に対する抑圧を強めており、いまだ殺害が繰り広げられています。

ASEAN加盟国首脳はミャンマー軍のミンアウンフライン総司令官に対し、軍によるデモ参加者の殺害をやめ、政治犯を釈放するよう求めました。会議後に発表された声明によると、ASEAN加盟10カ国の首脳と外相は、5つの項目で合意に至ったとのことです。本当に遵守されるかは今後のミャンマー軍次第ですが、期待したいと思います。

この合意の中には、暴力行為の即時停止を求めることや、軍民の指導者間での対話を開始すること、そのプロセスを監視するためASEAN特使をミャンマーに派遣することなどが含まれており、人道支援を行うことでも合意しています。いよいよASEAN各国もコトの深刻さを理解しているのだと思われます。またクーデターに反対するミャンマーの民主派や民族武装組織の代表たち、アウンサンスーチー国家顧問が率いていた前政権与党の元メンバーなどで構成された「国民統一政府(NUG)」は、ASEANの合意を歓迎し、この合意に賛成の意を示しています。

シンガポールのリー・シェンロン首相は会議後、ミンアウンフライン氏がASEAN代表団のミャンマー訪問や人道支援に「反対しなかった」と言っているそうなので、期待するしかありません。

以上