海外不動産協会メルマガ(2021年3月9日発行)
海外不動産協会メルマガ(2021年3月9日発行)
今月のメルマガは、『日米およびASEAN6カ国の2020年GDP成長率の発表』について、理事長の田中 圭介氏より発信いたします。
2021年が始まり、早くも2ヶ月が経過しようとしています。昨年から続く新型コロナウイルスの猛威の勢いは止まらず、世界で約1.1億人以上の方が感染し、250万人近くの方が亡くなられています。一刻も早くワクチンが世界中に届き、世界の平和と安寧を願うばかりです。
また一方で2021年2月1日にミャンマーにおいては軍事クーデターが起きました。民主化に対する脅威だということで世界中から非難が起きています。世界は再び混乱の中に突入していると感じてしまいます。本当に難しい時代に入りました。なかなか先が読みづらく、対処が難しい時代だと思います。
さて、今回のメルマガではそのコロナが起きた2020年各国のGDP成長率の話をしたいと思います。
2020年各国のGDP成長率
・日本:マイナス5.2%予測(2019年は+0.6%)
・アメリカ:マイナス3.5%予測(2019年は+2.3%)
・シンガポール:マイナス5.4%(2019年は+1.3%)
・マレーシア:マイナス5.6%(2019年は+4.3%)
・タイ:マイナス6.1%(2019年は+2.3%)
・フィリピン:マイナス9.5%(2019年は+6%)
・ベトナム:+2.9%(2019年は+7%)
・インドネシア:マイナス2.1%(2019年は+5%)
*数字は各国統計局等より抜粋
日米においては最終的な数字はまだ公表されていないため予測値としています。ただこの中で見ていてもベトナムのプラス数字は非常に際立って見えます。ベトナムは早々に感染抑制が功を奏し、国内市場も復活しやすかったのだと推測されます。逆に他国は今もなお感染拡大防止を掲げているため、どうしても経済的に厳しい状況に置かれています。
世界で金あまり状態
ただ一方で世界的に先進国の政府を中心に現金をばらまいた結果もあると思いますが、世界で金あまり状態になっており、それが株や金融資産、ひいては仮想通貨の上昇を引き起こしています。今回は金融危機による経済停滞ではないため、余計に金融市場等にお金が流れ込んだのではないかと想定されます。
そして、ある程度金融市場でお金がダブついてくると次は実物資産である不動産に流れ込んできます。実際、二国間以上の海外不動産取引数は減ってきていますし、当然ながら日本人が海外の不動産を購入するということは減っています。しかし、それぞれ自国における不動産取引数は実需を中心に大幅に減っていません(日本でもアメリカでも東南アジアでもそれは同じです)。
そう考えると、コロナが落ち着き海外に自由に行き来できるようになったとしたら、また新たな需要が喚起される、今はそんな「しゃがんだ」状態とも言えます。
海外不動産はそんなに甘くない
この協会でも散々お伝えしていますが、海外不動産はそんなに甘くはありませんし、ましてや確かに今は「しゃがんだ」状態かもしれませんが、そこに飛び乗るだけで儲かるという話はありません。確かに経済状態は2020年第4四半期から徐々に各国も回復しつつあります。ですので、今のうちに情報収集をしておいて、チャンスを窺うというのは重要な行為です。しかし、同じようにコロナ後に儲けたい人たちもいるのも確かです。
是非ともその点は気をつけていただきたいですし、何かご不明な点があれば教会にお問い合わせください。我々の活動もコロナによって痛手を被っておりますが、それでもより公平で健全な海外不動産マーケットを築いていくために情報収集を欠かさず行ってまいります。
もう少し我慢が強いられる世界ですが、止まない雨はありません。未来へ希望を持って頑張って行きましょう。
以上