海外不動産協会コラム(2021年3月4日発行)
海外不動産協会コラム(2021年3月4日発行)
ミャンマー:銀行再開に目処が立たず
ミャンマーで国軍による権力掌握以降、2月8日から銀行員にも広がった職場のボイコット運動(Civil Disobedience Movement、以下、CDM)の影響で、各銀行の営業再開の見通しが立っていない。
現地紙は、当局が15日から政府系や民間銀行の営業の再開を指示したと報じたが、銀行員のCDM運動への参加が続き、19日時点でもまだ再開されていない。また、現地紙によると、国軍系銀行のミャワディは15日に銀行業務を再開したが、預金の引き出し客が殺到したため、16日以降は500万チャット(約37万5,000円、1チャット=約0.075円)までの引き出し額の制限や1日の来店者数を200人までに制限する措置を講じている。
ミャワディ銀行の前では19日、開店前から預金者が店舗の外で待機し、通常は9時半営業開始だが、10時になっても営業が開始できていない様子だった。行員が出入りする裏口には預金者が待機し、警備員や行員に業務開始時間などを確認していた。
同銀行は19日に100人分の整理券のみ用意し、窓口での引き出し額の限度をATM同様の100万チャットまでとした。各行はATMに紙幣を補充しており、現金の引き出しはできているようで、特に、銀行の前に設置してあるATMは確実に稼働しているようだ。
海外不動産協会: NNA記事より
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2月1日に起きたミャンマーの軍事クーデターですが、日を追うごとに厳しさを増しています。デモや抗議はますます激しくなってきており、ただでさえコロナ禍の状況の中、経済面でも厳しさを増しています。
このニュースが示す通り、銀行自体がきちんと運営できておらず、各地でさらにデモが激化する要因となっていると思います。まだまだ通常に戻ることがままならず、現地日系企業においても活動自粛状態であると聞いています。クーデターが起きて3週間が経ちます。
軍は閣僚を定めて、色々と調整しているみたいですが、足元の国民生活がままならない状態ですから、当面は混乱が続くと思います。早く落ち着きを取り戻し、平和になることを心から祈ります。
以上