コラム(2021年1月28日発行)

海外不動産協会コラム(2021年1月28日発行)

マレーシア:20年3Qの不動産取引件数、7%増の8.9万件

マレーシア財務省傘下の国家不動産情報センター(NAPIC)は、2020年第3四半期(7~9月)の不動産取引件数が前年同期比7.4%増の8万9,245件だったと発表した。取引総額は2.4%減の337億8,000万リンギ(約8,710億円)だった。

海外不動産協会: NNA記事より
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マレーシアの2020年第三四半期の不動産取引件数が7%増加というニュースです。ただ、金額的には2.4%の減少。つまり、「安価な物件が売れている」という話です。

事実、現地側に確認をすると、高級コンドミニアムの売れ行きは良くありません。ここでの高級コンドミニアムは約3,000万円以上の物件を指します。逆に1億円以上の物件は少し売れているみたいですが、3,000-5,000万円の物件が軒並み厳しい状況であり、1,000万円前後の物件が実需として非常に売れているという話でした。

これは他の東南アジアの国でも似たような話があり、コロナ禍になり都心部の蜜になりやすいコンドミニアムよりも郊外の手頃な戸建てが売れているみたいです。ですので投資対象にはなりにくい案件であり、実需物件として人の動きが変わってきているのでしょう。

事実、2021年の不動産マーケットについてもマレーシア産業開発金融(MIDF)リサーチは弱含みになると発表しています。マレーシアは2020年末頃からまた感染者数が拡大しており、それを見越した先行き不安があるのでしょう。

景気が良さそうなタイトルでしたが、実際にはそうでもなさそう、というか単価が下がっているのが実情かと思います。

以上