コラム(2021年1月14日発行)

海外不動産協会コラム(2021年1月14日発行)

ミャンマー:建設現場100カ所超が再開、2020年度の経済成長率は2%と予測

世界銀行は2020年12月16日、ミャンマーの2020年度(20年10月~21年9月)の国内総生産(GDP)成長率が2%にとどまるとの予測を発表しました。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で国内経済が打撃を受け、貧困層が増加していると指摘しています。
2019年度は1.7%になり、前年度の6.8%から大幅に減速したと報道しています。

そのミャンマーですが、マイナスにならないだけ凄いとも言えます。それだけのポテンシャルがまだあるわけで、厳しい状況下の中でも成長率がプラスを出せるというのはこういった新興国の底力なのかもしれません。ただ、世界銀行が指摘している通り、貧困層と富裕層の格差が大きく広がっているとも言えます。ここの文脈はきちんと把握しておかないといけません。

事実、ミャンマーの新型コロナウイルス感染者数は10万人を超えてしまい、一気にパンデミックの様相を呈してきました。そんな中、ミャンマー最大都市を抱えるヤンゴン管区の建設当局は、国が定める新型コロナウイルス感染症対策のガイドラインを順守している建設工事現場100カ所超での作業再開を許可した、とミャンマー・タイムズ(電子版)が報じました。

この舵取りは非常に難しかったと思いますが、政府としても経済を回さないといけないという危機感の中、そして大きなお金が動き将来性のある建設・不動産業に対してGOサインを出したわけです。今まで止まっていた開発案件がこれで動くということで、雇用も生まれ、少しずつですがミャンマーもまた経済再生に向けて舵を切ったと言えます。

以上

海外不動産協会:記事 NNA記事より