コラム(2021年1月7日発行)

海外不動産協会コラム(2021年1月7日発行)

フィリピン:海外出稼ぎ者の帰国30万人以上に。送金2%減。

フィリピンといえば海外出稼ぎ者で有名であり、GDPの15%近くが海外出稼ぎ者からの送金と言われるほどの出稼ぎ大国。それがこのコロナにより帰国を余儀なくされている。

政府としても海外に住むフィリピン人に対して、退避支援を行い帰国の手助けをしていますが、逆にこれが経済の圧迫とコロナ感染拡大を引き起こしているというニュースが出ました。

実際、コロナによる感染拡大で働きに出ている国において多くのフィリピン 人が失業の憂き目に合っています。それを政府が支援して国に戻らせようとしているのですが、最終的に出稼ぎ者の帰国者数は50万人とも100万人とも言われています。それに合わせて海外で稼いできたお金も入ってこないとなると、ダブルパンチでフィリピン政府としては痛い出費になりそうです。

ただ一方で家族を大事にするフィリピン人ですから、これを機に家を購入する動きが出ているのも面白い話です。都心部の物件は高値維持のまま続いていますが、コロナにより各デベロッパーも厳しい状況の中、売れ残り物件などを安く提供し、それを現地の人たちが割安で買うという光景が見られています。

コロナにより厳しい現実を味わったと思えば、逆に家族の絆が強まり割安になった家を購入する動機になったという何とも不思議な話ですが、これもまたフィリピン人の強さなのかもしれません。

以上

海外不動産協会:記事 NNA記事より