海外不動産協会メルマガ(2019年12月10日発行)
海外不動産協会メルマガ(2019年12月10日発行)
メルマガから海外不動産情報をお伝えしていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
今月のメルマガは、『日本の常識と外国の常識のギャップ』をテーマに、理事の毛利がお送りします。
さて、近年の円安事情に合わせて訪日の増加が著しくみられる今日ですが、
同じく日本人が世界に海外旅行に行くケースも増加しておりこれまで以上に外国が身近になってきたと言えるのでないかと思います。
しかしながら、ここで欠かせないのが各国の常識によりその国によって喜ばれることと、迷惑となることの境目の判断ができず、時にはSNSを通してマナーが悪いなどのハッシュタグが各国のメディアが取り上げるなど問題となるけるケースもよく耳にするようにもなりました。
インターネットを通して様々な情報が手軽に取得できるようになって様々な分野でのビジネスに各国が注目するようにもなっています。海外不動産はその一例に過ぎませんが、インバウンド、アウトバウンド共に注目されております。
そこで海外不動産協会の法人会員の社員様もよく海外へ出張など行かれる際の日本人によくありがちな思い込みや日本人が海外で起こしがちな現地の問題についてご意見頂いたものをご紹介させて頂きます。
今回は、東南アジア不動産に焦点を当てて実際に現地で体験した『現地の習慣トラブル』をご紹介します。
約束の時間が守られない
(例)
日本)なんで約束の時間を守らないのだ。
東南アジア)この人はなぜ怒っているのだろう。
日本においては約束やルールといった決まりごとに対する責任感があるのが常識ですが、基本的にアバウトなのが東南アジアであり、怒ったところで『この人はなぜ怒っているのだろう?』と不思議に思われてしまうぐらいです。
日本人は東南アジアに出たときは、寛容に受け止めて考えていく必要があります。
日本では電車などが時間通り来ることを東南アジアではよく称賛されていると聞きますが、逆に称賛されるのは時間通り来ない(約束は絶対ではない)のが当然と受け止められているためですが、この事からもわかるように日本人には「約束=絶対」と思う傾向が強いため注意が必要です。
今日もらえる1万円か1週間後にもらえる10万円のどっちが得をする?
(例)
日本)10万円ももらえるなら1週間我慢しよう。
東南アジア)今すぐ1万円が欲しい。
極端なお話ですが、東南アジアではお金に対する執着心が非常に強いです。日本に限らず裕福な国ほど平和ボケして、利用されたりだまされたりするケースが多く見受けられますが、約束が守られないことが多いからこそ、目の前にある利益を最優先します。今日を生きなければと言う意識が基本的には高いことが理由かと思います。
譲り合いの精神は基本的には期待しない
(例)
日本)ちゃんと順番を守るべき。
東南アジア)順番があったのですか。
東南アジアでは日本のような精神は無く他人を優先していると何も物事が進まないケースが殆どです。また、日本では忖度という表現がありますが、東南アジアでは他者に配慮を求めても誰も察してくれる人は殆どいません。日本人もはっきり言うことは苦手な方も多いでしょうが、東南アジアでは自らが声を出して意思を明白に示し物事を進めていく必要があります。
転職活動
(例)
日本)一生懸命働いて評価を上げて給与を上げてもらおう。
東南アジア)1,000円でも高い給与だったら転職しよう。
日本以上に東南アジアはある意味、合理的と言えると思います。日本は『一生懸命働いて評価を上げて給与を上げてもらおう。』と考えますが、東南アジアでは『1,000円でも高い給与だったら転職しよう。』となります。
今働いている環境にこだわりを持っている人が少なく、収入条件や雇用条件が少しでも良ければ転職しようが基本です。日本人は職人気質で何事も極めようという精神が強いと言えますが、しかし東南アジアでは普通ではないのも事実です。
怒られ、叱られるということの意味
(例)
日本)しっかりと反省して次に生かされる。
東南アジア)怒られて恥をかかされた。私の凄さを理解していないから転職しよう。
日本文化の話にもなりますが、人に怒るのはその人への思いやりや優しさの表現の違いと考えている人が多いようです。しっかりと反省してもらい次に生かされる方が望ましいと考えますが、東南アジアは良くも悪くも表面的な受け止めが基本であるため、『怒られる=悪いこと』と判断に結び付くのが一般的です。
日本人は優れているわけではない
(例)
日本)日本人はとても優秀、そしてすごい先進国でほかの国が遅れている。
東南アジア)日本はすごいけど、見下しているの。自慢したいの。他にもすごい国はあるけど。
日本ブランドを強く意識している日本人が多く他の国に対して優劣をつける話をよく見聞きしますが、もはや今では新興国の成長はすさまじいものがあります。日本人はとても優秀、そしてすごい先進国でほかの国が遅れていると考えるのは一昔前の話です。
例えば技術や収入面においても日本より優秀で裕福な人が沢山います。その現実を知らない人が多く見受けられます。
東南アジアでは、『人間はフェアである』という意識を持つことがとても重要です。外国に来ている自分がその国々に対する敬意を示すことにより良い人間関係が構築されて、何事も良い結果をもたらすことができます。
さて、今回簡単にいくつかの具体的な事例を挙げさせて頂きましたが、この内容はごくごく一部と言える話であり、東南アジア駐在の経験のある日本人からすれば、共感されることがあるかと思います。
今後も日本の常識と東南アジアの常識の違いが情報発信できればと思います。
長文をお読みいただきありがとうございました。
次回もお楽しみに。
2019年12月10日発行