海外不動産協会メルマガ(2019年8月4日発行)

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メルマガから海外不動産情報をお伝えしていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

東南アジアで、日系不動産管理会社の不正事件発覚!Bank Slip偽造で家賃横領か?

カンボジアにて、日系不動産管理会社の不正事件が発覚した、というニュースが流れてきました。その内容は、ある投資家が賃貸管理を任せている現地の日系管理受託会社から家賃の送金明細が2019年3月より届かなくなり、銀行に直接着金確認をするも家賃の入金確認はできず、過去に管理会社から送られてきていたBank Slip(銀行が発行する明細のようなもの)は一部に偽造の疑いもあるという、これが事実であればかなり悪質なものです。現在に至るまで入金確認ができていない家賃は6300ドルにもなるとの情報もあります。

この日系不動産会社は弊会の会員企業ではないため、弊会にてこの事実を確認・調査するということはしませんが、残念ながら海外不動産の業界では、このような管理会社による不正やトラブルがないわけではありません。個人会員の皆様への注意喚起の意味で、具体的な社名や物件名などは伏せた上で、本件をご紹介させていただきました。

本件が事実であれば、「私文書偽造」及び「家賃横領」という事件になります。

事故や事業の失敗という類ではないので、このような海外不動産に関するトラブルは、いわゆる「人的リスク」と言えます。大変残念なことなのですが、海外不動産のマーケットにおいて、「日本人が日本人を騙す」という事例は無くなりません。あまり一般の方には知られていませんが、日本における(日本人に対する)海外不動産の販売は、宅建業法などで規制さえていません。届出や免許がなくとも、信用も実績もない個人が、今日からでも海外不動産エージェントを始められるのです。

当会の設立の背景には、この「規制がない」ということも、大きな一つの理由として挙げられます。

日本人の投資家にとって、魅力もリスクもある海外不動産のマーケットが健全に発展して行くためには、悪徳業者の排除が必要と考えているからです。悪徳業者を100%排除することは一民間団体として簡単ではないですが、協会の会員企業が自主規制を作り相互にチェックをしていくという機能は果たせると思っています。

海外不動産投資は自分が住んでいない国、目が届かない地域への投資です。売ったらお終い、ではなく、その後の管理までしっかりアレンジしてくれる業者を見つけるのは、皆様の投資を成功に導く第一歩でしょう。目先の期待利回りだけが選択基準ではないことはぜひ知っておいてください。

次回もお楽しみに。

2019年8月4日発行